イギリスのランナーであるポールさんはなんと88歳。
彼の話は、短編ドキュメンタリー映画ともなり、話題となっています。
４０代の頃は挫折したマラソンが、８０代でできるようになった理由とは？
100本のウルトラマラソン完走を目指す88歳ランナー イギリス在住の88歳の持久系アスリート、ポール・ユードは、ウルトラマラソンを走り、毎週何千回もの腕立て伏せをこなし、時間があるときには見知らぬ人と動物の権利について語り合う生活を送っています。
40代の頃、関節炎の影響で体の自由が制限されるようになった当時の彼は、こんなアクティブな生活は想像もつきませんでした。
「あの頃は、どこを動かしても痛かった。走ろうとしたが、膝が痛くて、結局6週間でやめてしまいました」
とユードは振り返ります。
しかし60代のとき、ユードはエシカルな理由からヴィーガンになり、思いがけない効果を実感しました。
「関節炎の痛みがすべて消えた」
と振り返ります。
コロナのロックダウン期間中には、自宅の庭にある20ヤードのトラックを走り始め、それ以来、ずっと体を動かし続けています。現在では、動物保護施設への寄付金を集めるために数十回ものウルトラマラソンを完走しており、100歳の誕生日までに100回完走することを目標にしています。
薬も飲まない健康な88歳。ドキュメンタリー映画では最優秀賞を受賞！
その歩みを描いたのが、ダミアン・スチベラス監督による新作短編ドキュメンタリー「もっとポールのように」（More Like Paul）です。
スチベラス監督は、動物保護施設でのボランティア仲間を通じてユードさんのことを知り、説教じみずにヴィーガンのメリットを伝えられると感じました。
「ポールは、動物のため、地球のため、そして自分自身のために、より良い選択ができることを実証している生きた証拠です」
と監督は語ります。
この作品はヴィーガンコミュニティを超えて共感を呼び、ボーンマス国際映画祭で短編ドキュメンタリー部門の最優秀賞を受賞しました。
ポール・ユードさんは
「ダミアンに自分のことをさらけ出したのは、人々に可能性を見せたかったからです！ご覧の通り、私は88歳。薬も飲まず、自分の最高の人生を生きています」
と話しました。
気になるこの短編ドキュメンタリー、あなたも見ることが可能です！
Vimeo On Demandでも視聴可能となっています。
そして、その利益の50％は、映画に登場する保護施設「ハクナ・マタタ・アニマル・トラスト」に寄付されます。
以下、ドキュメンタリー内のユードさんへのインタビューハイライトを少し紹介します。
ヴィーガンはいくつからでもメリットがある
──なぜヴィーガンになろうと思ったのですか？
ユード : もともとはTボーンステーキやチョップ、ソーセージ、ベーコンなど、お肉が大好きでした。でも、狂牛病が話題になったとき、「これは避けたいな」と思って、2000年代初頭にまず肉をやめたんです。それは思ったより簡単でした。そのうち、乳製品や卵の業界について調べるようになり、そこで見た現実を受け入れられなくて、ヴィーガンになることにしました。健康のために肉をやめ、動物のためにヴィーガンになった、という感じです。
──健康面でも、変化はありましたか？
ユード：ありました。以前は関節炎で指の痛みがひどく、握手もできないほどでした。でもヴィーガンになってから、痛みは完全に消えました。指自体はすでに変形しているので少し曲がっていますが、痛みがなくなったのは大きな変化です。
──レース後の定番の食事はありますか？
ユード：手早く作れる赤レンズ豆のダルやカレーですね。それにパンとブロッコリーを添えれば十分です。赤レンズ豆は「ヴィーガンファストフード」と呼んでいます。10分でできるので、本当に便利なんです。
──「もう年だからヴィーガンは無理」と思っている人に、何か伝えたいことはありますか？
ユード：遅すぎるということはありません。年齢に関係なく、必ずメリットがあります。アメリカでは医療費の問題が大きいとよく聞きますが、健康に関する出費が増えているなら、最も簡単で手軽な方法のひとつがヴィーガンになることです。食費も安くなるし、医療費も節約できます。
いかがでしたか。
ヴィーガンになるのは、年齢にも関係なく、そして、運動する方にも、メリットがたくさんということ。
88歳のユードさんの変化と挑戦には、説得力もあり、インスパイアを受けますね。
記事担当：Fumi
コメント